いけま
学名 |
Cynanchum caudatum (C.ikema, C.maximoviczii, C.boudieri subsp.caudatum) |
日本名 |
イケマ |
科名(日本名) |
キョウチクトウ科 |
日本語別名 |
ヤマコガメ、コガネモチ、コサ、ブスモチ |
漢名 |
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科名(漢名) |
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漢語別名 |
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英名 |
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2008/07/24 長野県蓼科山 |
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2016/08/06 茅野市北山 |
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辨 |
イケマ属 Cynanchum(鵝絨藤 éróngténg 屬)には、 世界の熱帯・亜熱帯に250-300種がある。
incl. Metaplexis
C. acutum
subsp. acutum 地中海地方・西&中央アジア産
subsp. sibiricum(C.sibiricum, C.cathayense;戟葉鵞絨藤・羊角子草)
河北・甘粛・寧夏・新疆・モンゴル・シベリア・中央&西アジア産
C. auriculatum(牛皮消・飛來鶴・耳葉牛皮消) 長江下流地方産
『全國中草藥匯編 上』pp.72,297,301
アマミイケマ C. boudieri(C.wilfordii var.amamianum, C.taiwanianum,
C.acuminatum var.amamianum;折冠牛皮消・臺灣鵞絨藤)
奄美・臺灣産 絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020)
ヤハズイケマ C. bungei(白首烏・泰山何首烏・柏氏白前・戟葉牛皮消・地葫蘆)
『全國中草藥匯編 上』p.297
朝鮮・遼寧・華北・甘肅・山東・モンゴル産 『中国本草図録』Ⅶ/3308
イケマ C. caudatum(C.ikema, C.maximoviczii, C.boudieri subsp.caudatum)
タンザワイケマ var. tanzawamontanum 本州(関東西部)産
ヒメイケマ(シナイケマ) C. chinense(C.pubescens;鵞絨藤・祖子花・老牛腫)
遼寧・華北・江蘇・浙江・陝甘・寧夏・モンゴル産
『中国本草図録』Ⅴ/2265・『中国雑草原色図鑑』162
『全國中草藥匯編 上』pp.302 『(修訂) 中葯志』V/373
C. corymbosum(刺瓜・小刺瓜・野苦瓜・乳蠶) 『雲南の植物Ⅲ』233
福建・兩廣・四川・雲南・インドシナ・マラヤ・ヒマラヤ産 『全国中草葯匯編』下/368
コゴメスズサイコ C. dubium
ホウライイケマ C. formosanum(C.crassifolium;臺灣杯冠藤・厚葉鵝絨藤)
C. hemsleyanum(Metaplexis hemsleyana, M.sinensis;華蘿藦・奶漿藤)
陝西・湖北・江西・廣西・四川・貴州・雲南産
コウトウガシワ C. lanhsuense(蘭嶼白薇)
リュウキュウガシワ C. liukiuense 琉球・フィリピン産
タチガシワ C. magnificum
ケビャクゼン C. mooreanum(Vincetoxicum chinense;毛白前・龍膽白前・老君鬚)
タチカモメヅル(クロバナカモメヅル) C. nipponicum
C. officinale(朱砂藤・白斂・赤芍・野紅薯藤・朱砂蓮)
陝甘・安徽・江西・兩湖・廣西・四川・貴州・雲南産 『中国本草図録』Ⅷ/3763
C. otophyllum(靑洋參・奶漿草・大耳白薇)
湖南・廣西・四川・貴州・雲南・チベット産 『雲南の植物Ⅱ』213
『中国本草図録』Ⅰ/0277 『全國中草藥匯編 上』pp.301,480
ムラサキカモメヅル C. purpureum(Cynoctonum purpuerem;紫花杯冠藤)
朝鮮・河北・モンゴル・シベリア・極東ロシア産 『中国本草図録』Ⅴ/2266
ガガイモ C. rostellatum(Metaplexis japonica;蘿藦)
コバノカモメヅル C. sublanceolatum(鎭江白前)『週刊朝日百科 植物の世界』3-69
ヤナギカモメヅル(イトカモメヅル) C. thesioides(Vincetoxicum sibiricum,
C.sibiricum;地稍瓜・地梢花・女靑)
朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江・華北・陝甘・江蘇・モンゴル・シベリア産
『中国本草図録』Ⅵ/2791 『中国雑草原色図鑑』163 『全国中草葯匯編』下/237
ホソバイヨカズラ var. australe(C.sibiricum var.australe;雀瓢)
『中国本草図録』Ⅳ/1807 『全国中草葯匯編』下/237
C. wallichii(昆明杯冠藤・團花奶漿根・假馬兜・斷節參)
廣西・西南・ミャンマー・アッサム産 『中国本草図録』Ⅷ/3765
コイケマ C. wilfordii (隔山消・對山飄・無梁藤・隔山橇) 『中国本草図録』Ⅰ0278
本州(岩手以南)・四国・九州・朝鮮・ロシア沿海地方・遼寧・華北・陝甘・江蘇・安徽・
・兩湖・四川産 『全國中草藥匯編 上』pp.297,301
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キョウチクトウ科 Apocynaceae(夾竹桃 jiāzhútáo 科)については、キョウチクトウ科を見よ。 |
訓 |
和名は、一説にアイヌ語カムイ・ケマ(神の足)から(『日本の野生植物』)。
「和名いけまハあいぬ語ニシテ巨大ナル根ノ意ト謂フ、之レヲ從來生馬ノ意ニ採リ馬ノ藥ト稱スルハ誤解ニシテ元來此根ニハ毒アリ」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・千島・樺太に分布。
アルカロイドを含み、有毒。 |
誌 |
若芽を山菜として食い、根は救荒食にした。また、根を乾燥して薬用にする。
アイヌは、「根を食用にする[多食は中毒を起こす]。根は最も重要な薬用植物として珍重し、頭痛や歯痛、下痢や腹痛、切り傷や化膿防除、眼病など広く利用する。病魔除けや魔除け、天気直しの呪術に用いる」(北大植物園解説)。 |
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